イチロー選手と言えば卓越したバッティング技術と俊敏性が目立ち、機動力がメインの選手と思われますが、実は筋骨隆々の選手でもあります。
メジャーリーガーとして世界でも活躍している選手なので当然と言えばそれまでですが。
ただイチロー選手は筋力トレーニングに対してはあまり肯定的ではなく、筋肉は大きさよりも柔らかさの方が重要だと持論を持っています。
レーザービームのようなバックホーム返球ができるのも筋肉の柔らかさが秘訣だとイチロー選手は語っております。
どのようにして筋肉を柔らかくしたのかも気になるところですね。
野球選手の中ではイチロー選手の筋肉を柔らかくするという理論には反して、筋肉をつけたほうがパフォーマンスが上がるといった意見を持っている人も多いです。
筋力トレーニングについて持論のあるダルビッシュ選手を例にどのような理論のズレが生じているのかも調べてみました。
ここでは、イチロー選手の筋肉の柔らかさの秘訣やダルビッシュ選手との筋トレに関する持論の違いについて深掘りしていきます。
筋力よりも筋肉の柔らかさが重要とする理由
きょう24日付東京版1面です。
MLB #マリナーズ とマイナー契約で招待選手の #イチロー 外野手は22日(日本時間23日)、アスレチックスとのオープン戦に7番・左翼で出場。3回、右前に2点適時打を放ちました。存在感は変わりません。 pic.twitter.com/p14fGPKBVn— スポニチ東京販売 (@sponichi_hanbai) February 24, 2019
イチロー選手は筋肉を大きくすることよりも筋肉を柔らかくすることのほうが重要だと話しています。
以前、イチロー選手も筋力トレーニングをオフにみっちり取り組んでいたのですが、シーズンが始まると鍛えたはずなのに打てないという事態が起こりました。
イチロー選手が分析するには、鍛えて大きくなった筋肉がスイングの邪魔をして逆にスイングスピードが遅くなったということでした。
これは、ピッチャーが肩周りの筋肉をつけすぎると投げづらくなるという理論と類似しています。
イチロー選手は自分の体に合った適切の筋肉量があると語っており、適量以上の筋肉をつけすぎてしまうと逆にパフォーマンスが低下するとご自身の体験からおっしゃっていました。
この理論はスポーツ学の観点から見ても正しい側面がありました。
ウェイトトレーニングによって筋肉は強化され肥大化します。
それと同時に硬い筋肉を作り出してしまうという副作用もあります。
これにより関節の可動域を狭めることになり、動きが悪くなるのです。
さらに硬くなった筋肉は柔軟性を欠いている状態ともいえるのでケガがしやすい体にもなってしまいます。
したがって、単純に筋力トレーニングを愚直に取り組むことはパフォーマンス低下につながってしまうのです。
筋力をつけたいのなら、可動域を維持もしくは広げるトレーニングも同時並行で取り組む必要があります。
筋肉がついて見た目がよくなってもケガしやすくなってしまったら本末転倒ですよね。
イチロー選手がレーザービーム返球を投げられるのも肩回りの可動域が広いからなのでしょう。
結局、体のバネの力を上手く利用することで良いボールを投げることができるからです。
では、どうやって筋肉を柔らかくしていけばいいのでしょうか?
イチローの筋肉はどうやって柔らかくした?
「結果が出ないとき、どういう自分でいられるか。決してあきらめない姿勢が、何かを生み出すきっかけをつくる。」
イチロー。pic.twitter.com/aGdDij8wUY— フジケン(藤とおる)/稼ぎ続けられるビジネスマインドセット構築 (@B_B1965721) February 23, 2019
イチロー選手が筋肉を柔らかくしているトレーニング方法として『初動負荷トレーニング』というものがあります。
初動負荷トレーニングは、関節の可動域を広げしなやかな体づくりを目的としたトレーニング。
現在、自重でのトレーニング方法はありませんので、マシンでのトレーニングとなります。
従来のウェイトトレーニングに比べ非常に負荷が軽いので、高齢者や体に機能障害のある人にでもできるトレーニングです。
柔軟性の高い体を作ることでアンチエイジング効果も高いとされています。
イチロー選手はマシンを球場内のベンチまでの通路に置いて、ベンチに入る前にトレーニングしていた時期もありました。
代表的なマシンはこちら。
スキャプラー:肩甲骨と鎖骨の連動運動
ヒップジョイント:股関節の屈曲運動
バックスウィング:骨盤、股関節の伸展運動
クラビクル:鎖骨の伸展と屈曲
初動負荷トレーニングについて知見を深めたい方は書籍で学ぶのもオススメです。
筋肉に関するダルビッシュ理論とのズレが生じる
イチロー選手は筋力トレーニングの中でも筋肥大に関して批判的です。
イチロー選手は、
[chat face=”man1″ name=”イチロー” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]筋肉は大きくなるけどそれを支えている関節とか腱は鍛えられない。だから壊れちゃうんです[/chat]
と持論を展開。
自分の体がもっているバランスがあるからそれを崩してはいけないという結論に至っています。
たとえ話で「ライオンやトラは筋力トレーニングをしない」という比喩も使って説明していました。
これに対して、筋力トレーニングで成長を実感しているダルビッシュ有選手は苦言を呈しながらも反論しています。
ダルビッシュ選手は筋トレの必要性について、
[chat face=”man1″ name=”ダルビッシュ” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]虎とかライオンはもともと身体能力高いんです。で、今って何が起きているかというと、シマウマたちがトレーニングし始めて、だからライオンたちもトレーニングしないといけなくなったっていうふうに思ってます。ただイチローさんはめちゃくちゃ頭がいい特殊なライオンだと思ってます。日本の野球界はいつまでもトレーニングしないシマウマたちなので世界で勝てない。[/chat]
とイチロー選手の比喩話も借りながら上手に持論を展開しています。
話の全貌を俯瞰してみると、イチロー選手は筋力トレーニングがダメと言っているわけではなく単純に大きくするだけではいけないと言っているように思えます。
なので、二人の意見の最もらしい部分を抜き出すとするなら、「筋肥大するなら柔軟性も必要」という理論が適切ではないでしょうかね。
実際にイチロー選手も初動負荷トレーニングで筋トレをしているわけですし。
ちなみにイチロー選手とダルビッシュ選手がトレーニングに使っているプロテインも調べてみました。
イチロー選手はプロテインを飲んでいるという情報はありませんでした。
「ユンケル」で補っているのかもしれません(笑)
ダルビッシュ選手が愛用しているプロテインは公開されていたので下記に載せておきます。
【イチロー愛用ユンケル】
【ダルビッシュ愛用プロテイン】
まとめ
- イチローの筋肉は柔らかいからパフォーマンスを発揮できる
- 筋肉の柔らかさの秘訣は初動負荷トレーニング
- ダルビッシュとの理論を考慮すると筋トレにおいて重要なのは「筋肥大」と「柔軟性」はセット
ということが判明しました。
筋トレする目的によって、トレーニング方法も変わってきます。
目的に応じたトレーニング方法をしっかりと調べて取り組んでいきましょう。
https://nekkyu89.com/yanagita-muscle
https://nekkyu89.com/neo-training
https://nekkyu89.com/home-run-method
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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