インコースの打ち方【5つのコツ】内角のさばき方と練習方法もご紹介

野球のバッティング、またはピッチャーのコントロールの際に、コースや高さを意識するはずです。

真ん中、インコース、アウトコースの3つ。

さらに、高めと低めに分けられますよね。

野球のバッターにとって最も打つのが難しいとされているのが、

  • アウトコース低め
  • インコース

この2つです。

特にインコースは、高めであっても低めであっても、狙っていないと打つのが難しいとされています。

しかし逆に、インコースはしっかり打てれば長打になりやすいコースでもあるわけです。

バッテリーにとってはインコースで打者を詰まらせたいし、打者にとってはインコースを思いっきり引っ張って長打を打ちたいと思うはず。

そこで今回は、インコースの打ち方について詳しくご紹介していきます。

インコースを気持ちよく打って、相手から怖がられる強打者になりましょう!

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インコースとは

野球におけるインコースは、バッターの身体に近い部分にくるボールのことです。

基本的にはストライクになるインコースを打つわけですが、それでもインコース打ちは難しい部類に入ります。

それは、バッターに植え付けられている「本能」が関係しているわけです。

それは、「詰まりたくない」という気持ちです。

バットの芯を外して根っこにボールが当たってしまうと、両手に痛みに近い感覚が走ります。

当然強い打球は飛びませんし、ボテボテの内野ゴロになることが多いでしょう。

一度この「詰まる」という感覚を覚えてしまうと、バッターはそれを無意識のうちに避けようとします。

詰まって打ち取られるというのは、バッターにとって最も屈辱的な凡打なのです。

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インコースの打ち方

インコースの打ち方で押さえておくべきポイントを5つにまとめました。

  • 腕をたたむ
  • 前の肘を抜く
  • ボールの内側を叩く
  • 骨盤を回す
  • 前で捉える

腕をたたむ

腕をたたむというのは、具体的に言えば後ろの肘(ひじ)をおへそのあたりから離さないということです。

右打者の場合は右肘、左打者の場合は左肘になります。

スイングの際に、後ろの肘がお腹のあたりを擦るような形になると、インコースにバットの芯を合わせられるようになるわけです。

構えの段階で、「フライングエルボー」と言って、後ろの肘を大きく開けて構えておくとスイングしやすいでしょう。

[su_youtube url=”https://youtu.be/z4pukTIzpG4″]

フライングエルボーについては、上の動画で詳しく解説されています。

前の肘を抜く

前の肘とは、右打者なら左肘、左打者なら右肘です。

スイングしてインパクトにもっていく際に、前の肘を身体の横に抜くように動かします。

この動画で坂本勇人選手が語っているように、肘を抜くことでインコースのボールをフェアゾーンに飛ばすことが出来るわけです。

ボールの内側を叩く

これはインコースを打つときの意識の問題です。

ボールの内側をバットで叩くようなイメージで、ボールをミートします。

このような意識を持つことで、バットの軌道が「インサイドアウト」といって力の伝わりやすい形になります。

バットのグリップ側からピッチャー方向に抜けていき、その後からバットのヘッドがついてくるようなスイング軌道です。

骨盤を回す

インコースを打つときには、骨盤の回転も重要です。

と言っても、インコースが来た瞬間に先に骨盤を回すのではありません。

インコースをミートする瞬間まで骨盤の回旋を我慢して、ミートと同時に一気に骨盤を回転させるようなイメージです。

溜め込んだ力を一気に解放するような感じですね。

前で捉える

インコースを打つときには、打撃ポイントを前にしなければなりません。

もちろん前過ぎると引っ張り方向のファールになりますが、手元に引き付けすぎると詰まってしまいます。

ポイントを前にしても、上述しているように肘を抜くなどの正しいインコースの打ち方が出来ていればフェアゾーンに飛んでいきますからね。

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インコースを打つのが難しい理由

インコースを上手く打つというのは、全ての野球選手にとっての永遠のテーマと言っても良いでしょう。

ピッチャーやキャッチャーにとっては、デッドボールのリスクを冒してでもインコースをしっかり攻め切ることが必要です。

バッターにとっては、そのインコースを上手く捌くことが、好打者の条件になります。

では、なぜインコースの打ち方は難しいのでしょうか?

  • 詰まるのが嫌
  • 身体に近くて芯に当てにくい
  • ファールになりやすい

これらの理由が挙げられます。

詰まるのを嫌うから

冒頭でもご説明しましたが、打者にとって最も避けたいことは「詰まって打ち取られる」ということです。

詰まると手も痛いですし、木製バットだったらバットが折れることもあるでしょう。

芯に当たればほとんど手に伝わる感覚は無いのに、インコースに詰まった途端、鉛球を打ったような感覚になります。

バッターはこれを避けたいのです。

そのため、無意識のうちにインコースへの苦手意識を植え付けられてしまいます。

芯に当てにくい

強い打球や飛距離の大きな打球を飛ばすためには、バットの芯に当てなくてはなりません。

バットの芯でミート出来れば、それほど力を入れなくても強烈な打球が飛びます。

ただ、少しでもバットの芯を外すと飛距離や打球速度はガクッと落ちるわけです。

当然ですが、芯に当てた方がヒット性の打球は飛びやすいですよね。

バットの芯はバットの先端に近い部分にありますから、インコースを捉えるには技術が必要です。

身体の回転や腕の抜き方など、インコースは普段の素振りとは違う打ち方をしないと打てないのです。

ファールになりやすい

インコースは、上手く打てないとファールにしかなりません。

インコースをバットの芯で捉えるには、打つポイントをピッチャー寄りにする必要があります。

いわゆる「ポイントを前にする」ということですが、これは引っ張りのファールが増えることに繋がるわけです。

右打者なら三塁側、左打者なら一塁側のファールになります。

インコースを上手く芯で捉えれば飛距離は出るかもしれませんが、ファールでは意味がありません。

バッテリーもそれを見越して、大飛球でも良いのでファールを打たせようとしてきます。

そのため、厳しいインコースをフェアゾーンに安打として打つのは難しいわけですね。

インコースが打てるとどうなる?

多くのプレーヤーが苦手としているインコースを克服できると、どんな選手になれるのでしょうか?

  • 中軸が打てる
  • 配球が読みやすくなる
  • 長打が増える

まとめると、「良いバッター」になれるということですね。

インコースをしっかりミートするということは、基本的に引っ張り方向に強い打球を飛ばすことになります。

ストライクゾーンぎりぎりの厳しいインコースになるほど、流し打つのは難しくなりますからね。

裏を返せば、インコースは思いっきり引っ張れるコースでもあるので、上手くミート出来たら大飛球が飛びやすいのです。

インコースが得意となれば、当然引っ張り方向への長打は増えます。

長打が増えれば、クリーンアップ(3番、4番、5番)など中軸を任されることになるでしょう。

また、インコースが得意な打者というのは相対的に数が少ないので、配球にも特徴が出てきます。

バッテリー目線からすれば、インコースが得意な打者に対しては特にコントロールに注意しなければなりません。

インコースを狙ったボールが少しでも真ん中寄りに入ってしまうと、長打コースになってしまうからです。

そのため、特に得点圏にランナーがいる状態では、インコースを攻めにくくなるでしょう。

バッターからすれば、追い込まれるまではアウトコースに狙いを付けることができるわけですね。

インコース打ちの練習方法

ここまでご紹介してきたインコースの打ち方を体に染み込ませるには、インコースを打つための特別な練習をした方が良いです。

  • ティーバッティング
  • ネットを前にした素振り

ティーバッティング

ティーバッティングは投げ手にトスしてもらったボールをネットに向かって打ちます。

インコースを意識したティーバッティングをするなら、投げ手の方向を向いて構えましょう。

そしてインコースにトスしてもらって、それを引っ張ってネットに打ちます。

この時に、ボールの内側を叩くイメージを忘れないでください。

ネット素振り

ネットの正面に立ち、素振りを行う練習方法です。

まず、バットの長さくらいの距離で、ネットの正面に立ちます。

その状態で、ネットにバットが当たらないように素振りをするのです。

普通に何も考えずにスイングすれば、腕の長さも加わるので当然バットがネットにぶつかりますよね。

そこで、インサイドアウトや前の肘を抜くことを意識して、ネットに触れることなくスイングするように形を作るのです。

自然とインコースの打ち方が固められる練習方法ですね。

インコースが打てない選手の特徴

しっかり練習してもなかなかインコース打ちが上手くいなない場合、どんなことが考えられるのでしょうか?

インコースが打てない原因についても整理しておきましょう。

  • タイミングが遅い
  • ドアスイングになっている
  • 引き手の脇が閉じている
  • 肩の開きが早すぎる

タイミングが遅い

どんなにインコースの打ち方が完璧でも、タイミングが合っていなければ打てません。

タイミングが遅すぎると投球に差し込まれてしまい、強い打球が飛ばなくなるのです。

インコースは基本的には、ポイントを前にするべきと考えられます。

ドアスイング

ドアスイングとは、腕が身体から離れてバットが遠周りしているスイング軌道のことです。

腕が身体から離れているので、インコースにバットを芯を合わせることが出来ません。

インサイドアウトを意識して、バットのグリップから引き出すようなイメージでスイングしましょう。

ドアスイングについては、こちらの動画で解説されています。

引き手の脇が閉じている

少年野球などでよく「脇を閉めろ!」とアドバイスされる声が聞こえるかもしれませんが、インコース打ちの際は脇が締まっていると打てません。

引き手(ピッチャー側の手)の脇が閉まっていると、上手く肘が抜けないのでインコースに対応出来ないのです。

ドアスイングになってはいけませんが、脇は閉めてなくても大丈夫ですからね。

肩の開きが早すぎる

スイングをするときに、ピッチャー側の肩が早く開きすぎるとバットが出てきません。

上半身が早く回転しすぎて、力が上手く伝わらないのです。

身体だけ回転してバットが置いていかれるようなスイングになるので、ボールをミートする瞬間までは身体の開きを我慢してください。

ミートする瞬間に、一気に体を回転させるイメージです。

まとめ:インコース打ちで強打者に!

  • インコースの打ち方は技術が必要
  • しっかり打てれば長打になりやすい
  • バッターは「詰まりたくない」という心理がある
  • 前の肘を抜いてスイングする
  • インサイドアウトを心がける
  • ポイントを前にする
  • ティーバッティングが効果的
  • ネットの前で素振りをするのも良い練習

 

いかがでしたか?

野球において大きなスキルと言える、インコースの打ち方について解説してきました。

インコースの特に速いボールというのは、タイミングを合わせるのが難しいです。

しかし、それをキレイに打ち返すことが出来たら、もうあなたも好打者の仲間入りですね。

素振りなどの練習を繰り返して、インコースに強いバッターになりましょう!

インコースを打つにはスイングスピードも必要になるので、スイングスピードが足りないと感じている方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。

【スイングスピードを上げる4つの練習方法】




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