野球の基本と言われているキャッチボールですが、苦手意識を持ったことはありませんか?
何を隠そう、筆者の一番苦手な練習はキャッチボールでした。
送球が上手くいかず、キャッチボール相手にたくさんの迷惑をかけてしまったのですが、相手は「練習になるからどんどん暴投を投げてくれ」と頼もしい言葉をかけてくれたのが唯一の救いでしたね。
ノックの時や試合の時はたいして暴投をしないのに、キャッチボールの時に限って暴投を連発するのです。
それくらいキャッチボールには特別な苦手意識があったのです。
キャッチボールが上手くできなくても試合には出ていましたし、試合中も特に問題がなかったので、一概に「キャッチボールできない = 試合で使えない」という方程式は成り立たないと感じました。
しかし、キャッチボールは野球の基本中の基本なのでできたにこしたことはありません。
では、どのような場合に限って、キャッチボールに難があっても試合では支障がないのでしょうか?
キャッチボールが上手くできなくても問題ない場合
元々はできてたけど急にできなくなった場合
野球を始めたての頃にキャッチボールの大切さと投球フォームを固められると思います。
初めは上手くできないのは当たり前ですが、投げ方のコツや送球の感覚を覚えてくると、普通にキャッチボールができてくるようになります。
そうやって大体の野球人たちは小さい頃にキャッチボールのノウハウを叩き込まれてきました。
しかし、成長していくにつれてキャッチボールがまともにできなくなってくる場合があります。
元々はそん色なくできていたキャッチボールができなくなる主な時期は中高生といった思春期にあたる頃です。
イップスと言われる投球困難症が発症しやすい時期です。
相手に気を使ったり、自我が強くなると、いろんなことを頭で考えるようになり、送球が上手くいかなくなることがあります。
筆者も同じような現象が起きたのですが、キャッチボールは自分のペースででき、考える余裕もできるので、無意識に考えこんでしまうことが多いため、送球がうまくいきませんでした。
一方で試合中だと、目の前のランナーをアウトにする、ないしは進塁させないという集中力が増しアドレナリンが出ている状況なので、頭の中で余計なことを考えずに送球ができました。
すると、たいして送球が乱れることはなくなったのです。
ただ、あまりにイップスの症状がひどい人だと試合中でも指がボールにひっかかり、悪送球することはありますが、試合で上手く送球できるのであれば、キャッチボールが上手くできないからといって心配しすぎることはないですよ。
立ち止まって投げる時だけ上手くできない場合
キャッチボールって一旦静止して、足を高くあげて投げませんか?
でも、実際あのような動作を試合中にするのはピッチャーだけです。
野手は捕球して投げるまでの動作を流れで行います。
静止することもなく、足を高く上げることもありません。
もし、キャッチボールの時、ピッチャーのように静止して足を高く上げて送球していて、うまくできないのであれば、それは気にする必要はありません。(野手の場合です。)
キャッチボールの時から試合を想定して、ゆっくりでいいのでステップを踏んで送球をしてみましょう。
送球がうまくいかないと思っていたのは、立ち止まって投げていたからだけだったかもしれませんよ。
外野手の場合
単純にキャッチボールが下手でも、外野手だとそこまで致命的になることは少ないと思います。
内野手の場合だと、送球してアウトにしないといけないケースが多いので困りますが。
外野手が送球でアウトにする場合は試合でも少ないです。
しかし、その少ない1球をものにするという意味で送球の精度はあげたほうが良いに決まっています。
ただ、打撃センスが非常に良い選手を送球に難があるという理由だけで試合に出さないというのはかなりもったいない話です。
最悪、内野までの返球は緩いボールでバウンドさせればいいですし、実際プロ野球でもそのように返球している選手は多いです。
送球にスランプはあっても、捕球にスランプっていうのはあまり聞いたことがありませんので、フライの捕球が普通にできるのであれば、外野手として十分に通用すると思います。
まっすぐ投げられないなどの送球癖の対処法
送球の癖で悩んでいる人も多いと思います。
悩みの中で多いのが、シュートしてしまうことやイップスであること。
この二つについて対処法を調べ、まとめてみました。
送球がシュートしてしまう
送球時の悩みで多いのがシュートしてしまうこと。
高校時代のチームメイトでレフトからのバックホームでものすごいシュートを投げる選手がいました。
送球はすごく早いのに、シュートしてしまうことで遠回りして返球されるのですごくもったいないですよね。
最短距離でいったほうがランナーをアウトにする確率は上がります。
元阪神の赤星選手もイップス持ちでシュート回転していたようなのですが、シュート回転しないように工夫して投げていました。
その方法とは、スライダーを投げることだと言うのです!
赤星選手は現役時代、ずっとスライダーを投げて送球していたことでシュート回転を克服しました。
逆にスライダーがかかってしまうのではないかと心配になるのですが、私も実際にやってみたら驚くほどにまっすぐ投げることができました。
シュート回転で悩んでいる方がいれば、ぜひお試し下さい。
リリースの直前に体が固まってしまう
イップスによくあることですが、リリースの直前で体全体が固まったり、肘が固くなったりします。
テークバックして送球のエネルギーを貯めたのに、固まってしまうことで、力が伝わらなくなるだけじゃなく、コントロールも悪くなります。
悪送球したらどうしよう、また上手く投げれないんじゃないかという心配する気持ちの面が大きく影響していますので、ネガティブな気持ちを取り除く必要があります。
こういう時は時間がかかりますが、暴投する前提で投げることを相手に伝え、投球フォームに意識を集中することが重要です。
また、筆者の経験的に強く投げたい時は、思いっきり地面にバウンドさせて送球させるやり方もなかなか効果的でした。
キャッチボールで意識すること
どうせキャッチボールをするのなら、上手くなりたいですよね。
キャッチボールの目的は送球の速さアップとコントロールアップです。
この二つの技術を高めるためには以下のようなことが必要になってくるでしょう。
リリースポイントの固定
コントロールが乱れる人はだいたい、リリースポイントが安定していないことが原因となっています。
どの位置でボールを放せばいいのか、理論的にも計算しつつ、体にも染み込ませるのがキャッチボールの時間です。
下半身の使い方
ボールは腕で投げるものではなく、脚で投げるものだと言われています。
腕の筋肉より、脚の筋肉のほうが明らかに大きいですので、下半身を上手く使えなければ、ボールに強い力が伝わりません。
体重移動をスムーズに行うことで、力強いボールを投げることができます。
軸足から踏み出し足への移動の感覚を体に染み込ませましょう。
まとめ
キャッチボールで悩んでいる人がいるのなら、もしかしたらそこまで気にする必要はないかもしれませんよ。
また、送球に関してどんなことで悩んでいるか、克服方法などコメント欄で教えてくれたら嬉しいです!
それではまた会いましょう。