プロ野球

ヤクルトの雄平はなぜ下の名前を登録名にしている?野手転向した理由も

高校ナンバー1の左腕投手と呼ばれ、2002年に東北高等学校からヤクルトスワローズにドラフト1位指名を受け入団した雄平選手。入団時の登録名は本名の高井雄平でした。

当維持の評価は日本だけでなく、メジャーリーグの球団スカウトからも注目されたほど。

そんな雄平選手、入団時は投手登録でしたが入団7年後に野手へ転向します。

また翌年には登録名を名前だけの『雄平』になります。

どちらかといえば、高井選手より雄平選手の名前の方が知名度はあるかと思いますが、投手から打者への転向・登録名の変更はなぜ行われたのか?

この謎を検証していきたいと思います。

雄平のプロフィール

雄平選手の基本的なプロフィールはこちら。

  • 背番号:16→22→41
  • ポジション:投手→外野手
  • 身長/体重:174cm/83kg
  • 生年月日:1984年6月25日(36歳)
  • 投打:左投左打
  • 経歴:東北高等学校~東京ヤクルトスワローズ

    中学時代、シニアリーグの『緑東シニア』でエース・4番を務め、全国大会準優勝の実績を残します。

    中学を卒業する際、雄平選手の噂は各地に流れ、全国のスカウトが殺到。

    その中、東北高校を選んだ雄平選手ですが、入団してすぐにエースピッチャーとして最速140kmのストレートを活かし、その年甲子園に出場した仙台育英高校を完封するなど怪物ぶりを発揮しました。

     

    同学年には現在楽天イーグルスのエースピッチャーである岸孝之投手がいましたが、それ以上の評価を受け、投げてはMAX151Kmのストレート、打っては高校通算36本塁打を記録しました。

    甲子園出場はなりませんでしたが、のちに甲子園を沸かせた東北高校二年後輩のダルビッシュ有選手や田中将大選手を凌ぐほどの実力です。

    東北高校の監督も、歴代の卒業生と比較し「投げては後藤伸也以上、打っては嶋重宣以上」とたたえられていました。

     

    万を持してのドラフト会議、甲子園に出場していないにもかかわらずドラフト1位指名がかかるという、あまり例のない指名が大阪近鉄バッファローズ(現オリックス・バッファローズ)と東京ヤクルトスワローズからかかり、抽選の結果、ヤクルトより指名を受け入団を決意。

    この年、エースピッチャーだった石井一久選手がメジャーリーグへ移籍した直後だったため、未来のエース候補として大いに期待された入団でした。

     雄平はなぜ下の名前で登録しているのか

    周囲の期待とは裏腹に、制球難で結果が出なかった投手時代

     1億円もの契約金を受け、球団からも期待され入団をした雄平選手。背番号は石井一久選手がつけていた16番を継承し、まさに次世代のエースにふさわしい待遇でした。

    入団して直後のシーズン、4月に早くも一軍に昇格し、2か月後のジャイアンツ戦では初勝利を記録。同年、628日に対広島戦では54失点ではありましたが、10奪三振をあげます。

    結果、シーズン通して27試合の登板で56敗の成績でしたが、この年のセ・リーグ最多暴投数である12を記録するなど、不名誉な記録も残りました。

     

    翌年はウィークポイントである制球難を克服するため前半戦は2軍での調整をし、そのため一軍登板数は前年より減ったものの、後半戦では少ない試合数の中、4勝を挙げます。

    しかし制球難は改善されず、成績も伸びないままシーズンを過ごしていきます。

    同チームの五十嵐選手や石井一久選手のように、荒れ球で球威が強い選手ではないため、チームの首脳陣もなんとか制球難を克服させたいと、雄平へ色んなトレーニング・指導を行いました。

     

    しかし、成績は上がらず、トレーニングの弊害で雄平選手の能力自体が落ちていってしまい、投手としての価値も損なわれていきました。 

    2006年に石井一久がメジャーから復帰するに伴い、背番号も変更になります。その年の1012日対横浜ベイスターズ戦、投手・高井雄平にとって致命的な出来事が起こりました。

    最後のチャンスとされた先発抜擢でしたが、1回表の先頭打者石井琢朗にフォアボールを与えたのち、連続の暴投で石井を3塁まで進塁させると、3番内川聖一に投じたボールも暴投、まさかの1イニング3暴投という記録、ノーヒットで1点を献上してしまいます。

    この日をもって、完全に投手として『不合格』の烙印を押されてしまったのです。

     

    異常なほどに真面目な性格がゆえ、アドバイスをすべて受け入れてしまい、考えすぎて今までのフォームを完全に見失ってしまったことが原因だったそうです。

    制球に重点を置きすぎた結果、本来ウリだったストレートの球速は140kmにも届かず、150kmの豪速球ははるか昔の出来事のようになってしまいました。

    結果、イップス(精神的な原因などにより自分の思い通りのプレーや意識が出来なくなる症状)にかかってしまい、キャッチボールもままならない状態になってしまいます。

    投手としての『高井雄平』から、野手としての『雄平』へ

    当時の2軍監督であった猿渡監督から「打者をやってみないか」と打診を受けます。

    高校時代はピッチャーでありながらスラッガー顔負けの長距離砲として活躍していた雄平選手。

    二刀流のアイコンである大谷選手が活躍するずっと前、そもそも二刀流という言葉自体球界では実現していなかった時代です。

     

    投手としての自分も諦めきれませんでしたが、打者への転向も了承し、久々にバッターボックスに立った雄平選手。

    ど真ん中のストレートなのに、全く手が出なかったそうです。

    サイドスローへのフォーム転向をして、なんとか投手として継続もしたいと直訴をしたものの結果は残せず。2009年秋季キャンプ、ついに打者転向をする決意をします。

     

    その日からはボールをバットに持ち替え、ひたすら素振りをする日々。

    投手時代は足枷となった『真面目』というデメリットが、『真面目すぎるがゆえ』に努力を続ける才能へと変わり、来る日も来る日もストイックに練習を続けました。

     

    翌年、打者として目覚めるきっかけとなった、当時二軍の打撃コーチだった真中コーチと出会いがありました。

    真中コーチの現役時代のバッティングフォームが、雄平選手のスタイルにドンピシャにはまったことから、二人三脚で練習をしていきます。

     

    打者転向後のシーズンである2010年には規定打席に到達し、打率.2834本塁打、35打点という成績に。

    そして2011年、雄平選手は球団へ登録名の変更を申し出ます。

    投手の時は高井だったので心機一転、気持ちを新たにしたい」と語り、この時から『投手・高井雄平』はいなくなり、『打者・雄平』が生まれました。

    投手として完全に踏ん切りをつける大きな決断をし、打者として生まれ変わる決意をするにあたって、登録名を変更した雄平選手。

     

    打者転向後も、決してすべてがうまくいくわけではなく、前途多難な道が続きました。

    二軍での活躍が認められ、2013年に1軍へ打者としてカムバック。

    阪神・藤浪選手からホームランを打つなど開幕からレギュラーとして一軍で活躍していきましたが、その矢先、前十字靭帯断裂で手術を余儀なくされ離脱。

    シーズンを棒に振ることになります。

     

    投手として見放され打者として再び帰ってきた雄平選手は、逆境を何よりも強い力に変えることができたからこそ、怪我で野球が出来なくても、そのリハビリ期間腐ることなく、ストイックな性格でトレーニングを続けていきました。

    2018年、一軍での規定打席に到達し打率.318、得点圏打率はリーグ2位の.356にまで達し、現在ではヤクルトの外野手というポジションを堅持するほどの活躍を見せます。

    雄平選手についてまとめ


    入団時は未来のエース候補として期待された高井雄平選手。

    ですが、周囲の期待が大きすぎた事もあり、のしかかる重圧と周囲からのアドバイスが真面目過ぎた『高井選手』を苦しめ、投手としての持ち味をどんどんと損なってしまいました。

    そして打者への転向。まだ自分のどこかにあった諦めきれない投手という気持ちに決別をするため、『高井雄平』を捨て『雄平』として新しいプロ生活を歩んでいくことになったのです。

    チームメイトであり監督でもあった古田選手も『苦しんでいる時の雄平を見ている、誰にも負けないくらい努力を続けてきた』と言われ、ダルビッシュ有選手からも『高井さんは尊敬する人』と誰からも認められるほどの努力家の雄平選手。

     

    努力しても必ず報われるとは限らない。でも努力しない人間が報われることは絶対にない

    雄平選手本人が語った言葉です。

    波乱万丈の経験をし、努力し続けた雄平選手だからこそ言える、説得力がある言葉ですよね。

    怪我に泣かされることが多い雄平選手ですが、持ち前のストイックさで必ずカムバックし、何度も陽の目を浴びていって欲しいですね。

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    最後まで読んでくださりありがとうございました。

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