そんなことはありません!
練習時間が限られている進学校のような学校でも甲子園に行くような学校はあります。
もちろん時間を投資した分だけ強くなる法則もありますが、もっと大事なのは野球に向き合っている時間の濃密度合いです。
日本全国の学校を見たら、ほとんどの学校が平日は2,3時間くらいしか練習できないのではないでしょうか。
そんな少ない時間で甲子園に行こうとしているのなら、一人ひとりの意識を変えて、効率の良い時間の使い方をするしかありません。
短い時間で効率的に野球が上達し、チーム力アップを図るために必要な方法をまとめてみました。
常に試合を想定した練習
野球の一般的な練習の中には練習のための練習になっていることがけっこうあります。
練習は試合のためにするものです。
なるべく練習のための練習は減らして、試合のための練習を増やしていく努力をしていきましょう。
個人的に調べた中でとても有効的な練習方法だと思ったものだけ紹介したいと思います。
わざとエラーをするノック
え?わざとエラーするの?と思うかもしれません。
しかし、よく考えてみてください。
エラーしない人間がいますか?
それから、指導者たちは口をそろえてこう言います。
ミスしてからのほうが重要だ
と。
なのに、ミスしてからのプレーをさせる練習ってあまりさせてくれないのが現状です。
ノック一つをとっても、捕球するのも完璧に、送球するのも完璧にさせようとします。
これって矛盾です。
守備の目的は、アウトをとるためです。
エラーしようが、その後の送球をしっかりすれば目的達成です。
いくら捕球を完璧にできても、慌てて送球して悪送球してしまったらそっちのほうが大問題です。
エラーしても冷静にボールを拾って送球ができれば大概の場合アウトをとることができます。
ボール周りの時やノックの時にわざとエラーをしてから送球させるといった練習はかなり効果的だと思いました。
素振り→ティーバッティング→フリーバッティングのループ
素振りはバッティングの基本練習だと言います。
しかし、素振りを練習だけで終わってしまうケースもあります。
それは素振りのスイングと試合でのスイングが異なってしまうことです。
これはなぜ起こってしまうのかというと、動いて来るボールに合わせるという意識が加わるため、スイングが素振りの時よりも躊躇してしまうからです。
スイングのためらいを改善するためには、素振りで身に付けたスイングを実戦で使えるように徐々に慣らしていく必要があります。
その方法として効果的なのは、フリーバッティングの時に必ず、素振りとティーバッティングを盛り込むことです。
素振りで思い切ったスイングを体に染み込ませて、そのままティーバッティングでボールを打つ感覚を染み込ませます。
この運動の記憶が刻み込まれている最新の脳内の状態で、実戦形式のフリーバッティングに移ると、素振りの効果が存分に発揮されるのです。
守備練習は必ず捕球から送球まで
捕球だけの練習はかなりもったいないです。
というのも前述したように守備はアウトを取ることが目的です。
半分以上は捕球しただけでアウトにするのではなく、送球して初めてアウトをとれます。
どうせ捕球練習もするなら送球までの動作をさせて、練習の効率化をはかりましょう。
よく千本ノックで捕球だけさせる練習がありますが、あれは無意味といってもいいかもしれませんね。
パフォーマンスとしては面白いので遊びの時にやるのはいいかもしれませんが、勝利のための練習としてやっているのならかなり見当違いです。
また、送球動作はバッティングの動作にも似ています。
腰を回す動作確認として使えるので一石二鳥どころではありません。
右投げ左打ちだと適用できませんがね(笑)
意外にも多い練習中の隙間時間
野球は試合が暇で練習が厳しいというイメージがありますが、一概にそうとは言い切れません。
練習でもものによっては、かなりの隙間時間ができるものがあります。
その代表となる練習が、シートノック。
シートノックでは、他のポジションに打球が飛んでいる時は自分たちは手持無沙汰になっていることが多いです。
たいていの場合、そういう時は捕球している選手のプレーを見て、大声をあげて声をかけています。
普通に考えたら、この行為って無駄だとは思いませんか?
仲間のプレーへの関心という観点から考えると、この言い方は少し冷淡に聞こえるかもしれません。
しかし、もっと重要なのは仲間と一緒に勝利することじゃないですか?
それだったら、大声を出している時間を自分の技術や筋力向上のために費やしたほうがよっぽど仲間思いの行動だと思います。
他にも、フリーバッティングや走塁練習をしている時もそうです。
仲間のプレーを見て自分のプレーにも活かすという見て学ぶ行為は超重要なことですが、何も見るだけに時間を費やさなくてもいいのです。
見るだけならば、他のことをしながらでもできるのです。
頭の古い指導者はもしかしたらこういうことを許さないかもしれませんが、短い練習時間の中で本気で勝ちたいと思うのなら、考え方を変えて、新しい練習方法を取り入れていかないといけませんね。
隙間時間には主に、
- 筋力トレーニング
- 技術練習
の二つができます。
筋力トレーニングから見ていきますと、
カーフレイズ、合掌で胸筋強化、腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワット
といったことができます。
あまり耳馴染みのない、カーフレーズと合掌で胸筋強化について説明しますと、
カーフレイズは、つま先立ちをしてかかとを上げてから、かかとを地面におろします。
この運動を繰り返すだけなのですが、その際、かかとが完全に地面につかないようにすることが重要です。
ふくらはぎの筋力が鍛えられて、俊敏性が増すなどのメリットがあります。
合掌で胸筋強化は、合掌のポーズをとり、両手で思いっきり押し合います。
すると、胸筋にも負荷がかかるので、筋肉がついてきます。
胸筋に筋肉がつくと、筋肉の鎧ができあがり、デッドボールや体にボールを当てて落とす作業が比較的痛くなくなり、怖くなくなってきます。
結果的に思い切ったプレーができるようになるのです。
モチベーションを高める自主練
技術、能力アップに欠かせないのは、個々人に任せられた自主トレーニングです。
チームでの練習時間以外にもできる練習方法をこちらの記事でまとめたものがあります。
ぜひご覧ください。
https://nekkyu89.com/self-training
自主練は一人ひとりの意識で能率がだいぶ変わってくるのは避けられない事実です。
しかし、能率を上げるための意識を高めるために、チームとしてできることがあります。
宿題性にすることです。
自主性が欠いてしまうのではないかと思われがちになりますが、何をどのくらいするのかという目標も選手個人に提出してもらいます。
そして、毎日ちゃんと自分で目標を達成できたのか確認させる方法をとります。
このようなやり方をとれば、選手も受動的ではなく、能動的な姿勢を保つことができます。
監督やコーチなどの指導者は、あくまで何をしたのかをチェックするだけ。
ちゃんと目標を達成できた選手にはしっかりと褒めてあげて、選手のレベルが上がってきていると思ったなら、相応の自主練方法と分量を提案してあげてください。
そうすることで、選手は自分の成長を実感しやすくなりますし、努力を認められた感覚にもなるので、モチベーションが上がってくるのです。
大事なのはこまめなコミュニケーション。
選手と指導者との密なコミュニケーションで、個々のレベルを高めていきましょう。
まとめ
野球に限ってのことではありませんが、たくさんの時間を費やすよりも、短い時間でどれだけ効率的に練習できるかのほうが、気も引き締まりますし、人生という限られた時間を何倍にもすることができます。
時間がないからと言い訳をする人生と時間がないからこそ工夫して新しいことを生み出す人生だったらどちらが良いですか?
この記事を読んで、他にも効率的な練習方法がありましたら、ぜひコメント欄で教えてください!
それではまた会いましょう。